ご安全に。
事業所での事故災害の原因のひとつに不安全行動があります。
そこで、人は何故不安全行動をするのでしょう。
ある安全の専門家の方は、次の二つを言っておられます。
まず一つは、「決めた内容に無理がある」場合です。せっかく安全基準を決めても、あれもこれもでは出来ません。
よく「紙に書いて渡して置けばできる 」と思われがちです。でも、そこに無理がないかどうかをよく確認することが必要です。
もう一つは、「守っていないことを管理監督者が見逃している」ということです。
あるケースですが、いくら言っても勝手に安全装置を外して機械を操作し、ついに指切断した社員がいました。
上長の課長は、その社員の家へ謝りに行き、彼がいつも勝手に安全装置を外してしまうことに腹を立てていたので、そのことを父親に話しました。
すると、その父親は穏やかに課長の話を聞きました。
そして、「確かに、この事故はうちの息子が悪かったせいです。でも、課長さんの仕事は、うちの息子をぶん殴ってでも、安全装置を使わせることではないですか」と苦言を言われました。
その課長は、「言われて初めて管理者としての安全責任に気が付いた」と言っています。
「しょうがない、まぁいいか」と見逃してしまうことが、不安全行動の無くならない原因なのです。
不安全行動を見逃すことによって、いつのまにか危ないことが独り歩きし始めることが、一番大きな問題ではないでしょうか。
▽タイトル「夜の河川」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所