田中安全衛生blog

安全衛生全般についての日々の出来事や感じた事を書いています。

2019年02月

ご安全に。
労働安全衛生法28条の2には、危険性等を調査し措置を講ずることとなっています。
リスクアセスメントを実施し、評価結果が一定基準以上であれば、リスク低減対策を講じます。
このリスク低減対策には、守るべき優先順位があります。
1にすべきは、危険性等の除去または低減です。続いて、工学的対策、管理的対策となります。
最後に、個人保護具の使用です。
もう少し詳しく言いますと、
1番目の危険性等の除去や低減とは、危険源を無くすことや工程の廃止などを行うことです。
2番目の工学的対策は、インターロック設置等のハード対策です。
3番目の管理的対策は、手順書の整備や安全教育の実施です。
この3つが不可能だった時に、個人保護具の使用ということになります。
ところが、この順番を逆から行うケースが極めて多いことに驚かされます。
つまり、危険性への対策として個人保護具を与えたから大丈夫等です。
続いては、禁止事項をつくり守らせるように徹底させますなどです。
或いは、カバーや安全柵を設置して危険源には接触しませんなどです。
最も審議していただきたいのは、危険源の排除や低減です。
リスクアセスメントで低減対策を行う際は、常にこのことを問いただして実施することが望まれます。
▽タイトル「三隅梅林」
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写真撮影は、私の兄三浦秋男氏です。

▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
安全でのハインリッヒの法則をご存知の方も多いことでしょう。
330件の災害の中には、300件の無傷災害(ヒヤリハット)、29件の軽傷災害、1件の重大災害が起きていると言われるものです。
この法則は、三角形を描いて図で示されていることが多いようです。
一番下の台形部分が無傷災害、真ん中の台形部分が軽傷災害、頂上の三角部分が重大災害です。
この形状の面積を件数として捉えている訳です。
そこで、重大災害を減らすにはどうすべきかを考えてみます。
重大災害や軽傷災害の発生件数は、無傷災害がベースとなった確率の問題と言えます。
従って、無傷災害の面積を小さくすれば全体の三角形の面積を小さくできます。
結果として、重大災害の割合も減少してくることになります。
それでは、無傷災害の面積を小さくするにはどうすればよいのでしょうか。
無傷災害までいかないが、軽傷災害や重大災害に繋がる可能性のある「不安全状態」や「不安全行動」を見つけ出すことです。
まだ顕在化されていない問題もたくさんあるはずです。
この不安全状態と不安全行動を気付かせて危険要因として吸い上げることが大切です。
この活動を実行することで、危険に対する感受性も向上されてきます。
感受性アップと安全対策ができ、手間も掛からない良い手法です。
社員の方へは、このことを理解していただき、全員参加で災害ゼロへ邁進しましょう。 
▽タイトル「手招き」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
現在50人以上の事業所ではストレスチェックが義務付けられています。
この法改正が行われて3年が経過しました。
ストレスへの対応が円滑となり、職場環境の整備へ繋がっているでしょうか。
形式的なチェックや個人情報のみの管理に目がいっていませんか。
事業所は、色々な人の集まりであり、職場単位での風土も違い難しいことでしょう。
本人の気づきが、一番大切なことではあります。
組織としても法改正の趣旨を活かそうとする意識が必要です。
形だけのチェックでなく、事業所や職場で働いている方にプラスとなる施策でしょうか。
安全衛生委員会や教育及び面談などで、活かし方の情報発信が必要な気がします。
4月より働き方改革関連法が、一部を除き施行されます。
事業所では、組織内の人を最大限に活かすことが益々望まれます。
▽タイトル「冬木立」
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真撮影は、私の兄三浦秋男氏です。

▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
事故は、確率で起きると言われています。
物の燃焼から確率について考えてみます。
身の回りの物を燃焼させるには、3つの条件が必要です。
一般的な3つの条件は、熱源、酸素、可燃物です。
この3つの条件のうち、どれか1つを取り除けば、燃焼は0%です。
例えば、引火点以上の熱源を近付けなければ、燃焼は起きません。
引火点以上にしないことを100%確実に実施すれば、残りの2つの条件が揃っても燃焼しません。
それでは、燃焼を安全に置き替えてみます。
3つの条件を人間、機械、環境にします。
人間は、ミスや手抜きをするし、機械も壊れたり故障します。
環境は、4Sを実行しても、直ぐに乱れてきます。
どれを取ってみても、将来に渡り100%はあり得ません。
これを、並列の冗長システムと考えて事故率を計算してみます。
人間への対策を行い、残り2つは完璧の場合に1%のミスが発生するとします。
100分の1の確率で事故が起きます。
次に、機械的対策のみ実施した場合も1%の故障が起きるとします。
人間と機械の両方を同時に実施すれば100分の1×100分の1で1万分の1となります。
更に、環境への対策をすれば、100万分の1の事故率となる訳です。
このように、事故を減らすには、事故率を0%に近づけるため、違う組み合わせをしなければいけません。
安全活動は、色々な活動を組み合わせた総合力的な活動であると言えます。
▽タイトル「益田のスフィンクス」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
ある社の現場棟入口には、写真がズラリと掲示してありました。
上手に見せる化しているなぁ、と感じました。
見せる化から見える化へ繋げると更に良くなりそうでした。
生産現場の安全や生産に見える化は、効果的です。
その見える化が、見せる化や可視化に代わっているところがあります。
よく現場で見る見せる化は、写真やカラーグラフで改善結果や成績を表示しています。
そして、可視化ですが、パソコン等を開いて見るものを見える状態にすることです。
一方の見える化は、ある部品の在庫が一定の数になったら注文する等の目的で行われます。
見える化も見えないものを見える状態にして置くという点では、可視化と一緒です。
見える化は、常に見えている状態であることが重要です。
生産現場では、トラブルが発生した時に、各工程での生産状況を常に見える状態にしておくことで、素早い対応が図れます。
安全に置いても、常に見て置かないとエラーとなる情報は、嫌でも目に入る状態にすることが大切です。
▽タイトル「せせらぎ」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
皆さんも今まで多くの失敗を経験されていることでしょう。
失敗は、周りへ伝えることで防ぐことができます。
大きな失敗ほど、後世へ伝え同じ轍を踏まないことが大切です。
最近での事例では、東日本大震災による津波被害ではないでしょうか。
この地方は、過去に何回も大きな津波で被害を受けていました。
先人たちは、海側に家を建てないように約200の石碑により警告していました。
この石碑には「此処より下に家を建てるな」と記されています。
しかし、時の経過とともに忘れられ、石碑より海側へどんどん家が建てられていきました。
地区によっては、石碑が海側へ移築されていたところもありました。
あの忌まわしい震災から8年を迎えようとしています。
その後の8年間でも、日本全国で多くの震災や豪雨等の自然災害が起きています。
その災害が起きる度に、被害に遭った地区には記念碑が建てられています。
記念碑は、後世に教訓を残すには良い方法です。
でも、教訓を守ることを教えなければ、東日本大震災と同じになるかも知れません。
ある地区では、石碑ではなく木の碑を建てられたようです。
木の碑は、数年経てば文字が消えたり朽ちてきます。
そこで、5年毎に建て替えて教訓を教え守り続けるのだそうです。
二度と被害を出さないための教訓を守り続けるのに、完璧な方法はありません。
失敗を2重3重の方法で後世へ伝えることを考えることも重要です。
▽タイトル「祭りの日」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
乾燥設備は、化学工場等の製造業を中心に広く使われています。
乾燥設備による物の乾燥作業では、爆発や火災が起きています。
設備構造の欠陥や不適切な作業方法等が原因のようです。
労働安全衛生法では、設備の構造要件、定期自主検査、使用上の安全基準等で規制されています。
特に、乾燥設備作業主任者の選任で職務の明確化が謳われています。
作業主任者の職務は、次のようなものがあります。
・取扱い方法や乾燥条件等の作業方法を定める。
・作業前に作業者へ作業方法を周知させ、直接指揮する。
・使用前等に設備の点検を行い、異常を認めたときは直ちに補修する。
・乾燥物の状態等について随時点検し、異常を認めたときは直ちに必要な措置をとる。
・常に周囲の整理整頓に努め、みだりに可燃物を置かない。
作業主任者が、職務遂行を怠るなどで、爆発や火災が起きれば重篤災害となります。
乾燥設備による事故災害が発生しないように、日常管理の徹底をしましょう。
▽タイトル「石州瓦」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
慢性腰痛で苦しんでいる人は多いようです。
進化の過程で二足歩行をするようになったため、腰痛は宿命かも知れません。
腰は、頭部や胸部の重さが集中しており、文字の通り「体の要」です。
立ち姿勢は、寝ている時の4倍程の圧力が腰に掛かっているようです。
更に、悪い姿勢や無理な体勢での作業では、立ち姿勢の数倍の負荷がかかります。
悪くなる姿勢の原因は、腰回りの筋肉の衰えです。
加齢による筋肉の減少や運動不足が大きな原因です。
併せて、現代はストレス社会と言われており、ストレスも関係しています。
腰の痛みは、ストレスで過敏となり悪化傾向になるようです。
こういったことで慢性腰痛の悪循環に陥っている人は多いことでしょう。
この慢性腰痛防止への対策を挙げてみます。
・ウオーキング等で体を動かすことを習慣にする。
・適度に腹筋や背筋等のトレーニングをする。
・ストレッチ等で柔軟性を保つ。
・日常の行動で腰に負担を掛けない工夫をする。
・自分が楽しいと思える時間を持つ。
慢性腰痛が長引きますと椎間板ヘルニアへの進行も考えられます。
生活習慣を少しかえるだけで、慢性腰痛から解放されるでしょう
▽タイトル「鉢花」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
労働災害により労働者が死亡又は休業した場合は、労働者死傷病報告の提出義務があります。
休業4日以上の労働災害は、2年前より増加傾向に転じています。
その中で、被災者が外国人である災害も平成29年で2500人と急増中です。
これに伴い、労働安全衛生規則の一部改正を1/8より施行しています。
労働者死傷病報告に国籍・地域、在留資格を記入する欄が新たに追加されました。
これまでは、被災者の氏名等から確認できた場合のみ集計されており、正確な把握は困難でした。
今後は、国籍・地域、在留資格の報告により、外国人労働者の傾向等の分析を進めます。
併せて、安全衛生教育に役立つ外国語教材の充実や取組みを支援するための基礎資料になります。
国籍や地域などに拘わらず、労働災害は起きてはなりません。
労働災害は、ゼロが一番ですが、万一起きた場合は、キチンと報告しましょう。
▽タイトル「梅のつぼみと虫」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
今年の山陰地方は、暖冬のようで殆ど雪が降りません。
しかし、北海道や東北地方は大雪で例年以上の気温低下のようです。
この地方では、冬季無災害運動を展開中です。
特に、凍結などによる転倒災害を未然に防止するための注意喚起をされています。
この時期の転倒災害は、早朝の6時から9時に、駐車場や通路で起きています。
転倒すれば、足の骨折等で1カ月以上休業も珍しくありません。
この転倒災害は、年間を通じても、一番多い災害の型でもあります。
転倒災害は、特に出勤時に注意することで3分の2以上は防げるでしょう。
身の回りや街中から滑りやすい場所を無くすことには限界があります。
そこで、対策のポイントを2つ挙げます。
  滑りやすい場所を把握しておく。
  滑らない歩き方をする。
特に出勤時に、この2つを意識することが大切です。
の滑らない歩き方のコツですが、
・小さな歩幅で、路面に足裏全体をつける。
・地面に垂直に踏み出し、体の重心をやや前にする。
また滑りにくい靴として、スパイクや溝の深いものが最適です。
皆さんも少しの注意で転倒リスクは、軽減できます。
焦らないで、急ぐときほど落ち着いて、転倒災害を無くしましょう。
▽タイトル「畑の草花」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

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