田中安全衛生blog

安全衛生全般についての日々の出来事や感じた事を書いています。

2018年06月

ご安全に。
有機溶剤について話す機会をいただきました。
有機溶剤とは、物質を溶かす性質を持つ液体の化合物のことです。
1960年代に映画「ローマの休日」が大ヒットしました。映画のオードリーヘップバーンさんが履いていた靴が日本でも大流行しました。
その靴をヘップサンダルと言い、町工場で大量生産されました。
そしてヘップサンダル製造時に使うベンゼンで中毒になる「ヘップサンダル事件」が起こりました。
この事件から1972年に有機溶剤中毒予防規則制定となりました。
最近では、「胆管がん問題」です。これにより、有機溶剤の一部が特定化学物質になりました、
多くの事業所では、洗浄や塗装等に有機溶剤を使用されています。
この有機溶剤は、人間の皮膚等に付着した場合、脂肪を溶かして体内へ吸収します。
また蒸発しやすいので、呼吸器を通しても吸収され、中枢神経等へ作用します。
急性中毒や慢性中毒等の健康障害を引き起こします。
この有機溶剤中毒を予防するために、法律により様々な決め事が定められています。
有機溶剤作業主任者による作業方法の決定や作業者の指揮が決められています。局排装置等点検や保護具の使用状況監視等の職務もあります。
化学物質のリスクアセスメントを行いながらリスクを下げる必要もあります。
作業者へ有機溶剤の有害性やばく露の経路を把握させ、暴露されない対策が大切です。
リスクアセスメントと定期的な教育で有機溶剤中毒を無くしましょう
▽タイトル「朝の側道」
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▽田中安全衛生コンサルタント事務所

 http://www.tanakaanzen.jp/

ご安全に。
転倒災害は、業種を問わずに一番く発生しています。
ちょっとした段差や物に躓いたり、滑ったりが大半です。
これへの対策は、段差等の危険源を無くすことが一番です。誰でも分かるようにする見える化も良い方法です。
見える化では、4S(整理、整頓、清掃、清潔)や注意喚起を促すステッカーの掲示等があります。
また作業内容に適した靴を着用しているかの再確認も必要です。
日常の行動でも転倒は起こります。高齢者は、段差に気付かなかったり、足が上がらずに転倒しています。
職場での体操の普及等も必要と成ってきます。
足元に注意を払っての行動や安全意識を高めて転倒災害を無くしましょう。
▽タイトル「大井谷の棚田」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
健康寿命とは、心身ともに健康で自立して活動できる期間です。
似た言葉に平均寿命があります。
明治時代の日本人の平均寿命は、男性42歳、女性44歳でした。現在は、男性81歳、女性87歳と倍近くになっています。
そして日本人の平均健康寿命は、男性70歳、女性75歳です。つまり10年以上は、病気と闘いながら過ごすようです。
近年は、健康寿命以後が年々長くなり、身体の不調で苦しむ期間が長くなっています。
そこで健康寿命をのばすことが大切になります。
もっとも大切なことは、栄養バランスの良い物をよく噛んでゆっくり食べます。そして下半身強化のために毎日歩くことです。
歳を重ねても、おしゃれや趣味でニコニコ笑って生活することです。
長い人生、いつまでも健康で元気に過ごしましょう。
▽タイトル「カエル君」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
この時期に注意することのひとつに蜂刺され災害があります。
特に林業や屋外等で蜂に遭遇され易い作業をされている方は、万全の用意をしてください。
蜂刺されによりアナフィラキシーショックを引き起こせば、最悪、命に係わることもあります。
医療機関でアナフィラキシーショックの健康診断を事前に受診し対処措置を定めて置きます。
アレルギーのある方は、就業制限や携帯自己注射キットの携行も必要でしょう。
一般的な注意として、作業開始前に蜂の巣の有無の確認をします。黒色等の濃い色の衣服は避けて、肌の露出部分を出来るだけ少なくします。
手袋の中に入っていることもあり、良く振って着用します。
「ブーン」という音がすれば近くに巣があることも考えられます。
万全の構えで蜂刺され災害を防ぎましょう。
▽タイトル「益田バイパス光跡」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
梅雨の真っ只中ですが、真夏日が続いています。
昨日は、津和野で35度を記録しました。
今日も最高気温は35度のようですが、身体の方は如何ですか。
身体の方もかなり順化されて暑さに慣れ始めていることでしょう。
でも前日からの疲れや寝不足などで身体が弱っている時は注意です。
熱中症へは油断大敵です。
自身の体調チェックのひとつに尿の回数や色を知っておくことも大切です。
体内の水分量が減ると回数が減ったり色が濃くなります。
始業時や休憩時の体温確認等の体調管理シートでチェックします。
尿の色チェック表をトイレに貼り、脱水の疑いがあればコップ1~2杯の水分補給してください。
暑さ指数(WBGT値)に応じて、作業中止や休憩時間確保等の余裕のある作業計画を立てます。
冷房設備や通気性のよい作業着も必要です。
そして万一の場合の連絡方法や対応も知って置いてください。
熱中症へは油断せずに万全の構えで、7月を迎えましょう。

▽タイトル「紫陽花」

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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。

▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
安全衛生を担当しますと上の人への進言や注意も必要な時があります。
この業務の宿命でしょうか。
労働安全衛生法を武器にして守るべきことを言ってしまうのです。
当時、職場の先輩から「謙虚に、謙虚に」とよく言われたものです。
法を盾にして言うべきことを言うのは仕方ありません。でも何故守れないのか、知っているのか、を良く聞いてみることにしています。
5Sの3番目のSであります清掃をしますと内面の謙虚さが生まれます。清々しい環境で物を大切に扱うことができます。
そして外面の謙虚さは、いつでもどこでも素直に挨拶できることでしょう。
どんな立場になっても謙虚さは大事なことです。
何かを究めていくとき、素直に人からも本からも学ぶ謙虚さを持ちたいものです。
謙虚に一人ひとりに接することで、自らやりたくなるような安全衛生活動を目指しましょう。
▽タイトル「ぐりぐり」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
先日、労働災害防止について話す機会をいただきました。
どこの事業所も労働災害防止にご苦労されています。
労働災害発生件数ですが、近年では事業者や関係者の熱心な活動により右肩下がりでした。
しかし昨年は、残念ですが遂に増加傾向に転じました。
これは何としても、歯止めをかける必要があります。
労働災害を起こせば、まず本人が苦しみ、家族が苦しみ、事業所の関係者も苦しみ、良いことはひとつもありません。
労働災害防止には、労働安全衛生法の知識を得て、それを守り対策をすることです。
そして自主的な安全衛生活動に取り組み、危険の認識と安全意識高揚を図ります。
こう書けば簡単なようですが、中々難しいテーマです。まさに「言うは易く行うは難し」です。
私は、労働災害を自分のこととして真剣に考える「安全に強い現場」の構築を提唱しています。
つまり、やらされる安全から、自ら行動し、やる安全です。このような個々の集まった「熱い集団」ができれば労働災害は逃げていきます。
そして一人ひとりの安全行動が、24時間いつでも何処でもできるようになれば、労働災害ゼロは絶対に達成できます。
▽タイトル「コーカ」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
W社の労働組合の方とお話する機会がありました。
どこの事業所も基本は、事業所としてトップダウンで安全衛生を推進されていることでしょう。
労働組合としては、その推進を補完するだけでは物足りない気がします。
安全衛生は、事業所と労働組合双方が共通する検討事案です。
W社のように、労働組合自ら研修を希望されるのは、大変に良いことで感心しました。
組合事務室で話していますと、次々と入って来られました。入られる方の顔は、仕事を終えた満足感と少しの疲れが伺えました。
今日も無事故で終えられたのだなぁ、と安心しました。
労働組合ですが、労働安全衛生法の知識を得て、現状の動向を知り経営者へ提言する役目も持っています。
更に安全衛生活動の実施や人材育成する必要もあります。
働く方の安全と健康は、経営者も労働組合も最も重要な課題のひとつです。これからは労使での職場環境改善や安全衛生の取組みが益々重要視されてくるでしょう。
▽タイトル「休息」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
H社の社長さんとお話しをさせていただきました。
その方は、若い頃に多くの災害も含めた経験をされたそうです。社員へ絶対に災害をさせてはならない、とも言われました。
色々な話をしていると安全衛生への熱意が伝わってきました。
一日の始まりは当たり前ですが、時間があれば何時でも現場へ出向くそうです。そして、社員へ自分の経験談を話してあげるそうです。
自分の事故災害の経験談を社員へ話すことは、もっとも良いことです。
事業所のトップの方が社員一人ひとりへ語り掛ける言葉は最重要です。
事業所の安全衛生推進には、トップの熱意が最も大切です。
▽タイトル「今日よ、さようなら」

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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
公害防止管理者試験は、昭和46年より始まったようです。安全衛生コンサルタント試験より2年も早いのは、日本の環境汚染の危機的状況が伺えます。
およそ40年前の私は、工作機械を使ってのモノづくりをしていました。
その当時も公害問題で騒がれており、テレビで盛んに報道されていました。
私の担当する機械から窓越しに、良く中海を見ていました。
この中海が汚染されたら困るだろうなあ、と思ったものです。
この資格を多くの方が受験していると聞き、社会に役立つと思って挑戦を始めました。
合格率は10%台だったと記憶しています。
当時の試験官が「カンニングしても良いが、周りの人の答を書いても落ちますよ。5~6人に一人しか受からないので、自分のまわりの人の答は間違っているはず。」と言われました。今思えば凄いことを言う試験官だったのです。
何度か落ちてしまい、毎年9月から10月は受験のため広島へよく通いました。
広島への運転中に思ったことは、「夢の懸け橋54号線」です。
当時は、山陰と山陽側がかなり違ってみえました。車の数だけでも広島側に行くと凄いですし経済活動が活発でした。
この陰と陽を結ぶ54号線を自分の姿に似せて、夢の懸け橋と思ったものです。
今の私は、余り公害防止管理を口にしませんが、やっぱり大切です。
各事業所では、安全衛生と並んで環境問題にもご苦労されています。
事業所内の安全衛生と事業所外への公害防止は両輪です。
環境保全と地域社会との交流活性化も含めて、健全な事業活動を目指しましょう。
▽タイトル「アジサイ」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

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