田中安全衛生blog

安全衛生全般についての日々の出来事や感じた事を書いています。

2018年05月

ご安全に。
石見銀山と粉じんの話をする機会がありました。
大田市の石見銀山は、11年前に世界遺産に登録されました。400年程前は、20万人の人が住み銀山の町として日本でも有数の工業都市でした。
そして、人間と自然が一体となった世界でも珍しい緑豊かな銀山でもあります。
3月頃の石見銀山周辺は、梅の花がいっぱい咲き見事なものです。
当時の鉱夫たちは、梅干しの果肉を挟んだ布をマスクとして使っていました。果肉で粉じんやススをろ過して吸っていたんです。
周辺に梅の木が多いのは、鉱夫たちの知恵と健康維持のためだったのです。
それでも多くの鉱夫は、20歳頃にじん肺を発症し30歳まで生きられなかったようです。
20歳頃から寝たきり状態になると香木の香りを嗅ぎながらあの世へと旅立つのです。
その名残でしょうか、石見銀山周辺には、たくさんの香木が自生しています。
梅の木と香木は、当時の厳しい労働環境とじん肺の恐ろしさを伝えてくれているようです。
石の粉を吸ってじん肺になることが解明されたのは明治に入ってからでした。
それからは、教育と環境改善が進みじん肺患者も少しずつ減少してきました。
粉じん作業従事者は、教育で正しい知識を得て、粉じんを吸わないことが大切です。
定年後に、じん肺を発症されることが無いように一人ひとりの理解と粉じん対策への協力が必要です。
人生100年の時代と言われています。最後まで健康な身体を維持されてください。
▽タイトル「ユリの花」
 
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
機械加工時代の仲間と接する機会がありました。
私の会社生活の前半部分は機械屋でした。当時が走馬灯のようによみがえりました。
その頃は、加工部品のエッジ部で指先の皮を良く切ったものです。機械屋は、自分が加工した部分を指で触って刃物の切れ味や加工肌を確かめていました。その切れたところへ機械油が浸み込んで刺青のようでした。
最近でも、刃物の取扱いが分からず切創災害が多いようです。
安全の世界に入ってから考えてみますと、あの頃は日々体験学習をしていたみたいです。
身の回りの紙でも手の皮を切った経験があるでしょう。
切創は、指の皮を切ったぐらいでも持つ時に痛みを感じて気になるものです。
切創災害対策は、切創防止手袋等への保護具見直しも大切ですし体験学習も必要です。
日頃から意識して尖ったものや刃物の取扱いに注意し切創災害を無くしましょう。
▽タイトル「可愛いチョコちゃん」
 
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
安全の3Hを知っていますか。
3Hとは、初めて、変更、久し振りの頭文字をとったものです。
事故災害は、定常時は少なく、初めて、変更、久し振りのときに起き易いのです。
初めては、初めて行う作業です。変更は、作業手順や方法が変更された作業です。久し振りは、久し振りに行う作業です。
これらの作業では、ミスも起こり易く最悪事故災害に繋がります。
そのため3Hに当てはまった場合は、十分注意して作業に取り掛かる必要があります。
定常作業時から3H作業に移った際は、一度「間」をとり確認することで事故災害を未然に防ぐことができます。
3Hの基本は、作業着手時に3H視点で気づき、安全確認とその実行が大切です。
3Hは、日常業務の徹底や5S活動と併せて行なえば大きな効果が出ます。そして、事故災害ゼロ、不良ゼロの達成ができます。
何年もかけて信頼を築いても、事故災害を起こせば一瞬で失います。
日々3Hを確認しながら作業すれば、自身の成長と事業所の事故災害防止へ必ず繋がるものです。
 ▽タイトル「栗の花」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
町内会の草刈作業に参加しました。
この季節は、木や雑草もすくすく成長します。どこの地域や家庭でも草刈作業に忙しいことでしょう。
草刈範囲が広くなりますと草刈機を使っての作業となります。
草刈機の使用は、林業や土木作業などでも盛んにやっておられます。この草刈機による作業は、斜面での立ち姿勢や機械を身に付けての作業のため重労働です。そのため事故災害の発生率が高い作業の一つでもあります。
炎天下での熱中症や腰痛にも気を配る必要があります。
草刈機使用時に、転倒や刈刃の跳ね返りなどで刈刃に接触した災害が多く、死亡災害も珍しくありません。
長時間使っての振動障害や刈刃で小石等を飛ばしての事故災害も起きています。
この草刈機使用ですが、刈払機取扱作業者安全衛生教育が必要な作業です。
適正な使用を誤ると本人を含め周囲の方へ取り返しのつかない事態を引き起こします。
作業者へは、教育による知識と技能を持っていただく必要があります。適正な服装と安全な取り扱いで正しい作業手順により行ってください。
草刈作業は、大変に危険な作業であることを認識し絶対に事故災害を起こさないようにしましょう。
▽タイトル「新しい道」
 
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
私の会社生活後半は、安全衛生の事務局でしたのでデスクワーク中心でした。
そうすると職場から多くの情報が挙がってきて、それを処理したり纏めたりしてアウトプットします。
それが長く続きますと、自分が安全衛生を動かしているような錯覚に陥ることがあります。
現場を見ずに机上で仕事をする感覚です。
更に、現場が変わり始めても気付きません。事故災害が起きて初めて気付かされるのです。
事故災害が起きてしまうと修正に相当の労力を要することになります。
安全衛生で大切なことのひとつは、「自ら動き」流れを察知することです。
「アリの穴から堤も崩れる」といいます。基本からの小さな逸脱行為を正常に戻してください。
大ごとになる前に対処できれば事故災害を未然に防げます。
▽タイトル「真鯛」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
あなたはどのぐらいの後悔を経験されましたか。
私もいままでたくさんの後悔をしてきました。
中学校時代は、就職一辺倒を担任の先生へ言いました。20代後半、上司は社内学校を勧めるのに、働きながら一般大学へ通いました。
そして、ここ20年間の後悔は、何件かの事故災害を止められなかったことです。
あそこは、直して置けば良かったのに。あの時に注意して置けば良かったのにと事故災害が起きてから悔やんだものです。
明日起こるかもしれない事故災害を防ぐのは本当に難しいものです。
でも職場巡視で危険個所の是正や、不安全行為を指導すれば一つひとつ潰していけます。
安全衛生は、人の命や健康にかかわることです。命も職業性疾病も元に戻ることは有り得ません。
あとで後悔しないように、今やるべきことをきちんとやっておきましょう。
▽タイトル「空港
 
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
安全管理指定事業場は、ほとんど耳にしないのではないでしょうか。
これは、安全管理のモデル事業場へ育成することが望まれる場合に労働局長より指定されます。
私が安全の世界に入って間もなく経験しましたので、ずいぶん昔です。今でもこの制度は残っているでしょう。
この名称は、安特指定と似通っており、間違われそうです。この話がきた時に余り良い気がしなかった覚えがあります。
何れにしても労基署より指導やアドバイスなどもして頂けます。監督官のアドバイスにより事務所のリスクアセスメントに取り組みました。
事業所内活動は、アンテナを高くしても異業種の情報は得られ難いものです。安全施策を展開する上で異業種の取り組みが参考になることは良くあります。
安全衛生は、幅広く情報収集し、良い事例を積極的に持ち込むことも大切です。
真似して学ぶ「マネブ」で他社事例をもっと活用しましょう。
▽タイトル「廃ガラス細工」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。

▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
ISO45001の最新情報を聞く機会がありました。
ISO45001とは、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格のことです。
国際標準化への提案から実に24年かけて、今年の3月12日にやっと公表されました。
日本を含めて各国の考え方の違いがあり、中々統一できなかったのです。
更に、ISO45001を日本語に翻訳したJISQ45001がでます。
しかし、ISO45001は、4S活動等の日本的な活動は網羅されていません。そこで日本的活動を入れたJISαも開発中です。
このJISQ45001とJISαが8月頃に出るようです。JISαを取り組めば、JISQ45001も組み込まれている訳です。
これで事業所としての安全、品質、環境のISO三本柱が揃ったことになります。
現在のOHSMSや建設業のCOHSMSは、今後これに置き換わるでしょう。
今のものと用語の違いはありますが、大きくは違いません。トップマネジメント、労働安全衛生法の遵守なども同様です。
現在OHSMSをやっているが、事故災害が減らないとか、OHSMSと別の活動をやって二重スタンダードなどの事例が見受けられます。
この様な状況の打破にISO45001導入は絶好の機会です。
現状の仕組みを今一度分析しズレが分かれば正常に戻すことが大切です。
今のOHSMSが有効に機能しているのか、見直しを始めてみましょう。
▽タイトル「神楽面?」
 
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
衛特とは、衛生管理特別指導事業場のことです。
安特以上に普段耳にしない言葉です。
労働衛生について改善措置が必要と労働局長が認め、指定する事業場のことです。
安全と同じで衛生面での問題で指定されるのですが、安全とは少し様相が違います。
安全も専門知識と費用は発生しますが、衛生対策はもっと必要です。従って、行政が指定する際は、その当たりを改善できるか等により判断されるようです。
私も衛特対策を経験させていただいた一人ですが、専門知識と費用が半端でないぐらい要します。
やるべきことは作業環境改善が中心となります。
安特、衛特指定解除への道は険しいものです。どちらもコンサルタントと一緒になって推進されると良いでしょう。
事業所の推進計画に安全は当然ですが、衛生面の改善をしないと、思わぬしっぺ返しされます。
日頃から作業環境改善などに積極的に取り組み労働衛生管理水準の向上を図りましょう。
▽タイトル「松江イングリッシュガーデン」
 
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▽田中安全衛生コンサルタント事務所

ご安全に。
安特とは、安全管理特別指導事業場のことです。
ちょっと聞き慣れない言葉です。私が、安全衛生を専門にする原点となったものです。
事業所で重篤災害等が発生し自力では再生が難しいと行政が判断した時に所轄労働局より指定を受けます。つまり不名誉な指定ということに成ります。
私が現場から事務職に変わり安全衛生担当として400人規模の事業所へ出向することになったのです。偶然にも私が赴任した直後から、出向事業所で災害が多発し翌年に安特指定を受けることに成りました。
当時の私は、安全の「あ」の字ぐらいしか知らない状態で、余り意味が分からないまま事務局のお手伝いをすることになりました。
事務局をやり始めて事の重大さに気付くのは、そう時間は掛かりませんでした。何故ならば、所轄労基署より指導監督官が来られて、社長と中央安全衛生委員長の前に座り説教が始まるではありませんか。
当時の私は、警察に叱られることはあるだろうけれど、それ以外の方が社長を叱る光景を初めて見て少なからずショックを受けました。
それからは、社長の号令の下にお金をつぎ込み、どんどん設備改善をされ、見事1年で指定解除という運びに成ったのですが、私にはカルチャーショックでした。
事業所にとって安全というものの重みや重要性を学んだ1年になったのは言うまでもありません。
事業所によっては、社内で安特制度を設けて、重点的に活動しておられるところもあります。
そして不幸にも行政より安特指定と成ることは有り得ます。
社長の号令により根本的原因を除去し安全水準の向上を図ることが大切です。
私の経験により親切丁寧にアドバイスさせていただきます。遠慮せずにご一報ください。
▽タイトル「フェイス」
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写真撮影は、私の兄 三浦秋男氏です。
▽田中安全衛生コンサルタント事務所

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